リンク集

2010年04月05日

名古屋のため池に在来種と交雑のカメ、在来種駆逐の恐れ



 今年は、生物の多様性を真剣に考える年である。上野の国立科学博物館で開催中の、大哺乳類展 陸のなかまも、死して剝製となった哺乳類たちが、生物の多様性の重要性を訴えている。同博物館の今年度行われる生物の多様性に関する5つの企画の内の一つである。

 動植物の多くが絶滅の危機に及んでいる。哺乳類だけでも、1000種類に上るという。我々人間が、生きていかれるのも、背景には、生物の多様性が守られている事実がある。しかし、人間の手により、この多様性が失われようとしているケースが多すぎる。ブラックバスやブルーギルの放流も、在来種の生存を脅かしている。

 今回、名古屋のため池で見つかったカメは、外来種と在来種のハイブリット種である。おそらく、人間がペットとして飼っていて、飼いきれなくなって放流したものであろう。危惧されるのは、こうした交雑種の繁殖力の方が、在来種より強いことで、そのことが、在来種の繁殖を脅かすことになるのだ。

『外来種と在来種が交雑したカメが、名古屋市内のため池で見つかった。飼育下ではなく、野生で交雑した可能性があるという。専門家は、交雑によって遺伝子の汚染が広がり、在来種の生息地を圧迫する可能性を指摘する。

 交雑したカメが確認されたのは、名古屋市昭和区の住宅街にある「隼人(はやと)池」。市や市民が昨年9月に調査した際、35匹の在来種のカメのほか、外形からは種を分類できないカメが9匹見つかった。

 愛知学泉大の矢部隆教授(動物生態学)らが8匹のDNAを分析したところ、台湾や中国南部などに生息するハナガメと在来種との交雑カメと確認。2匹はニホンイシガメとの交雑カメで、6匹はクサガメとの交雑カメだった。元の3種類のカメは同じイシガメ科だが、属が異なる。ハナガメはペットとして国内に入り、放されたとみられる。

 交雑カメは見た目も、親世代の特徴が交ざっている。ハナガメは頭部から前脚にかけて黄緑色のストライプ模様があるが、クサガメは線や点が混在している。一方、交雑カメは頭の上側がストライプで、下側にはクサガメに似た模様が入っている。

 甲羅の裏側も同様だ。ハナガメは側面に斑点模様があるが、ニホンイシガメは全体的に黒く、模様がない。一方、交雑カメはまだら状に黒っぽく、斑点模様が表れている。

 矢部教授によると、ライオンとヒョウが交配したレオポンなどはふつう生殖能力がないが、交雑カメは繁殖してしまう。これらのカメは、核の形や染色体の数が同じため、交雑する可能性が高い。メスは交尾から数年間は体内に精子を保存でき、交雑の確率を高めるという。

 矢部教授は、交雑が繰り返されて遺伝子の汚染が広がることを懸念する。「生物は進化によって地域に合うように遺伝子を構成している。交雑してしまうと、遺伝子が劣化して、地域の遺伝集団が衰退する可能性がある」と話す。 』(朝日新聞)
posted by トッペイ at 02:19| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 生物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/145643169

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。